銅
鐚銭(びたせん・びたぜに)
鐚銭とは、室町時代から江戸時代の日本で、渡来銭や皇朝銭をそのまま型に用いるなどして、私的に鋳造され、流通していた貨幣のことを指しています。
文字が判読できない物や、縁がつぶれている物、一回り小さい物など、よく言えば趣のある外見を持つことが特徴です。
「びた一文」という言葉は、まさにこれらの貨幣のことを指しているわけですが、古銭としての価値は「びた一文」というわけではありません。
鐚銭を売る場合には、専門の古銭買取業者に依頼し、専門の鑑定士にご相談ください。
五銭アルミ青銅貨(5せんあるみせいどうか)
この五銭アルミ青銅貨は十銭アルミ青銅貨と一緒に発行されました。
軍需用に貴重なニッケルを備蓄するため五銭ニッケル貨を溶かして、代わりに発行されました。
昭和13年の国家総動員法で戦時下となりましたので、素材は国内でもまとまった産出ができるアルミニウムと銅の合金が使用されました。
デザインは一般公募されたものを元にして、表面は菊と桐の紋章、裏面は桜花の半分が左端と右端にデザインされています。
硬貨の価値を知りたい場合は、しっかりと査定できる古銭の買取専門店に査定してもらえると安心です。
[新寛永] 下野国足尾銭(しもつけのくにあしおせん)
足尾銭とは、寛保元年から、銅の産出量が減少し、困窮した足尾銅山を救済するために鋳造されたとされる寛永通宝です。
背面に「足」と書かれていることと、サイズにばらつきが多いのが特徴となっています。
「足字銭」とも呼ばれており、かつてはお銭のことを「おあし」(お足)と言われ、足字銭が語源とも言われています。
足尾銭は、サイズが大きなものであれば、思わぬ価値がある場合もありますから、換金をお考えの際には、古銭の買取を専門とするお店に持ち込むことが最善と言えます。
大型五銭白銅貨(おおがた5せんはくどうか)
希少価値 | ★★★☆☆ | |
---|---|---|
相場価格 | 1,000〜9,999円 | |
時代背景 | 大正6年 / 1917年 / 大正時代 | |
素 材 | 銅、 ニッケル |
大正5年の貨幣法の第3次改正に基づき、識別・偽造防止から有孔コインが採用されました。
大きさは前二代と同じサイズですが、厚みはやや薄くなっています。
表が菊の紋章と桐、裏が青海波と八稜鏡、ギザはないデザインとなっています。
あまり流通しなかったこともあり、状態の良いものが多く残されているようで、比較的安く手に入るようです。
普通品・普通年で1000円程度からとなっていますが、大正6~7年のものはやや希少で、2~3倍程度になっています。
皇太子殿下御成婚記念硬貨(こうたいしでんかごせいこんきねんこうか)
皇太子殿下御成婚記念硬貨は「皇太子御成婚500円白銅貨」とも呼ばれていますが、ほかに5000円銀貨と5万円金貨があります。
表面の図案は金貨、銀貨、白銅貨ともに瑞鳥の鶴二羽のそれぞれ異なったイメージが描かれています。
手頃で入手しやすいため、コレクションの最初の1枚としても人気がありますが、3点プルーフ、2点プルーフでお持ちであればプレミアムもつきますので、いつか換金をお考えの場合は専門のコイン買取業者での依頼が望ましいでしょう。
カラス 一銭黄銅貨(からす 1せんおうどうか)
この一銭黄銅貨は、昭和12年の支那事変の影響を強く受けています。
これまでの青銅貨で使用された錫は軍事上重要な金属であったため、この新貨幣の素材は、青銅から黄銅へと変更され、戦中貨幣のトムバック黄銅と呼ばれる赤っぽい素材が使用されています。
デザインは表面が波と八稜鏡に菊と桐の紋章、裏面は桜花の背景に八咫カラスです。
カラスの印象が強いため、一般に「カラス一銭黄銅貨」の名称で呼ばれています。
買取をお願いするか検討中でしたら、買取専門店へ相談してみるのが良いでしょう。
議会開設100周年記念硬貨(ぎかいかいせつ100しゅうねんきねんこうか)
希少価値 | ★★☆☆☆ | |
---|---|---|
相場価格 | 1,000〜9,999円 | |
時代背景 | 1990年 / 平成2年 / 平成時代 | |
素 材 | 銀、 銅 |
議会開設100周年記念硬貨は「議会開設記念5000円銀貨」とも呼ばれ、議会が開設されてから100年を迎えた1990年に発行されました。
図案として国会議事堂がデザインされたこの記念硬貨ですが発行枚数が比較的多いものの、未使用状態、記念貨貨幣セットでお持ちであれば、現在、額面よりも高く取引されています。
もしもこの機会に換金をお考えの方や、現在の買取相場をお知りになりたいなら買取実績のあるコイン買取業者での査定が望ましいでしょう。
朝鮮通宝(ちょうせんつうほう)
朝鮮通宝とは、1425年から李氏朝鮮によって鋳造された銅銭で、日本国内でも渡来銭として発掘されることがあります。
この銅銭1枚に対し米一升という高い価値が与えられていましたが、当時、一般に物々交換が盛んであったため、あまり受け入れられず、短い期間のみの鋳造であったようです。
朝鮮通宝は、書体の違いなどによって、万単位の価値を持つ物もございますので、古銭買取のお店に鑑定を依頼し、換金をされると良いでしょう。
元和通宝(げんなつうほう)
希少価値 | ★★★☆☆ | |
---|---|---|
相場価格 | 100,000〜499,999円 | |
時代背景 | 元和2年 / 1617年 / 江戸時代 | |
素 材 | 銀、 銅 |
元和通宝とは、江戸時代の元号を銭銘とした銅銭で、正式な鋳造記録がないため、幕府によって鋳造された銭貨であるのか、発行目的は何なのかなど、謎の多い銭貨です。
銅銭と銀銭がありますが、慶事記念用であったようです。
全体に現存数も少なく、実際に通用しなかった試鋳銭のみであるとも考えられています。
元和通宝は、非常に価値の高い古銭ですので、古銭買取の専門店に一度査定に出すことを検討してみてはいかがでしょうか。
沖縄復帰20周年記念硬貨(おきなわふっき20しゅうねんきねんこうか)
沖縄復帰20年を記念して発行された記念硬貨がこの500円白銅貨です。
表は沖縄の首里城正殿、裏面には向い合った龍が描かれています。
比較的入手が容易なため完全未使用である場合以外はプレミアムとしての価値は期待できませんがプルーフセットの発行数は通常白銅貨に比べ4万7000個と圧倒的に少なく、1万円前後で取引されています。
高値になるまでもったいない等と思われたら、古銭コインの買取専門店にまずご相談されると良いでしょう。
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