江戸時代(1603~1867)
文久永寶 真文(ぶんきゅうえいほう しんぶん )
文久永寶とは、江戸時代に流通した銭貨です。
文久永寶には、主に三つの書体があることが知られています。
その書体の一つが真文と呼ばれる物になります。
この書体は、若年寄の小笠原長行が書いたものと伝えられており、見分け方としては、「文」の文字が楷書体であることがあげられます。
古銭は、書体の違いや、エラーの有無などによって、その価値が変わってきます。
コレクションの世界では、価格が上がる事もあります。
お売りになる予定であれば、折りを見て古銭の専門家などに相談してみても良いでしょう。
攵久永宝 略宝(ぶんきゅうえいほう りゃくほう)
文久永宝には、分類として、主に3種類の書体が存在します。
その書体の一つが、略宝と呼ばれる物で、松平慶永の筆とされています。
略字の「宝」が使われていて、そこで見分けることができます。
文久永宝はありふれた古銭ではありますが、略宝の中には、「小字」という、大変珍しい、価値のある物が存在しています。
古銭の価値判断は素人では難しいので、まずは古銭買取の専門店で鑑定してもらうことが、適切な相場での換金につながります。
薩摩藩 横郭 仰冠當(さつまはん おうか ぎょうかんとう )
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希少価値 | ★★☆☆☆ |
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相場価格 | 1,000〜9,999円 | |
時代背景 | 文久2年 / 1862年 / 江戸時代 | |
素 材 | 銅 |
現代であれば大問題の偽造貨幣ですが、古銭の世界では価値をもつ場合があります。
中心に開いた穴が横郭、つまり横長である、通称「ガマ口」と呼ばれる、薩摩藩による天保通宝の密鋳銭もその一つです。
仰冠當とは、背面に書かれた「當百」のワ冠が右下がりであることを示しています。
天保通宝は、薩摩藩鋳銭以外にも密鋳銭の種類も多く、価値も様々です。
現在でもまだ大量に残っており、収集家も楽しめる古銭と言えるでしょう。
しろうと目には判断がつきにくい物ですから、換金をお考えの際は、古銭買取の専門店で相談することをおすすめします。
水戸藩鋳銭 短足寳(みとはん たんそくほう)
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希少価値 | ★★☆☆☆ |
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相場価格 | 1,000〜9,999円 | |
時代背景 | 慶応4年 / 1868年 / 江戸時代 | |
素 材 | 銅 |
江戸幕府は、各藩での天保通宝の鋳造を禁止していましたが、水戸藩は幕府に認められ、正式な天保通宝の鋳造を行なっていたようです。
短い鋳造期間であったにもかかわらず、その分類は多種多様です。
その中の一つである短足寳は、文字が太く、「寶」の点の部分が丸く短いことが特徴です。
天保通宝の中には、大変珍しく、価値のある藩鋳銭が多く存在します。
天保通寶の換金をお考えの場合、適正な相場で売るためには、古銭のプロである古銭買取の専門店に持ち込んで鑑定してもらうと良いでしょう。
高知藩(こうちはん)
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希少価値 | ★★☆☆☆ |
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相場価格 | 1,000〜9,999円 | |
時代背景 | 幕末 / 江戸時代 | |
素 材 | 銅 |
天保通宝には、各藩により密鋳された物が多く存在します。
額輪短尾通と呼ばれる天保通宝は、その書体の枝銭が見つかったことにより、高知藩で密鋳されたことが確定しています。
額輪とは、銭貨に書かれている文字よりも輪の高さが高いこと、短尾通とは、「通」のしんにょうの尾部分が短いことを指しています。
天保通宝は、製造の違いやデザインなど微妙に異なるところから、コレクターの収集対象になっています。
お手元にある天保通宝に、少しでも違和感を覚えたら、古銭の買取専門店に持ち込まれてみてください。
その古銭には、驚くような価値があるかもしれません。
本座 長郭(ほんざ ちょうかく)
本座銭とは、江戸時代末期の天保6年から鋳造された小判型の貨幣で、本座とは、この貨幣を鋳造する中心となった金座のことを指しています。
盗鋳、民鋳が相次ぎ、その価値は下がったものの、明治に入っても通用していました。
その中でも、最初に発行されたものが長郭となります。
特徴は、表面から見たとき、中心に開いている穴が、縦長になっていることです。
天保通宝も、他の古銭同様、多種多様な分類がありますから、古銭を買い取ってもらう際には、専門知識のある業者さんに鑑定してもらいましょう。
秋田藩 広郭(あきたはん こうかく)
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希少価値 | ★★★☆☆ |
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相場価格 | 10,000〜49,999円 | |
時代背景 | 幕末 / 江戸時代 | |
素 材 | 銅 |
保通宝の中で、藩鋳銭と呼ばれる物は、本来は鋳造の権利のない各藩が秘密裏に鋳造した、いわば、偽造通貨です。
秋田藩鋳銭も、その例にもれず、密鋳された銭貨で、裏に描かれた花紋が大きめであることが特徴です。
広郭というのは、中央の穴の周りにある縁が幅広であることを示しています。
文字も縦長で、背の花押が特に大きいです。
秋田藩鋳銭の相場は、1万円以上とされていますので、お売りになる場合は、古銭の価値を正しく評価できる、古銭専門の買取業者がおすすめです。
寳永通寳(ほうえいつうほう)
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希少価値 | ★★☆☆☆ |
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相場価格 | 1,000〜9,999円 | |
時代背景 | 宝永5年 / 1708年 / 江戸時代 | |
素 材 | 銅 |
寳永通寳は、江戸時代に京都で鋳造された銅銭で、当時の人々には大銭と呼ばれていました。
表面には「寳永通寳」と記され、背面には「永久世用」と刻まれていますが、この銭貨自体の流通期間は、1年間という非常に短いものでした。
寳永通寳は、「寶」と「永」という文字の書体の違いにより、その価値が大きく変わってきます。
寳永通寳の換金を考えるなら、プロに鑑定してもらえる買取専門業者ですと、価値も判断できますので、状態によっては高額での換金も期待できます。
元和通寳(げんなつうほう)
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希少価値 | ★★★★★ |
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相場価格 | 100,000〜499,999円 | |
時代背景 | 江戸時代 元和元年~3年ごろ / 1615年~1617年 / 江戸時代 | |
素 材 | 銀、 銅 |
元和通寶は、江戸時代に鋳造された銭貨です。
この銭貨には公式な記録がなく、どういった理由で、どの程度の枚数が鋳造されたのか、また、本当に江戸幕府により鋳造されたのかも、まだはっきりとはわかっていません。
市場での流通枚数も少なく、非常に価値のある古銭であると言えます。
お手元にある元和通寶の価値が知りたいのであれば、古銭商など、古銭買取の専門家に鑑定依頼をしてみるのも良いでしょう。
鐚銭(びたせん・びたぜに)
鐚銭とは、室町時代から江戸時代の日本で、渡来銭や皇朝銭をそのまま型に用いるなどして、私的に鋳造され、流通していた貨幣のことを指しています。
文字が判読できない物や、縁がつぶれている物、一回り小さい物など、よく言えば趣のある外見を持つことが特徴です。
「びた一文」という言葉は、まさにこれらの貨幣のことを指しているわけですが、古銭としての価値は「びた一文」というわけではありません。
鐚銭を売る場合には、専門の古銭買取業者に依頼し、専門の鑑定士にご相談ください。
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