お金の歴史年表1 古代(飛鳥・奈良・平安前後期)編
お金の歴史年表1 古代(飛鳥・奈良・平安前後期)編
■飛鳥時代(592年から710年)穴銭・絵銭
この時代の日本では、主に、お金の代わりとして、お米や絹などが物品貨幣として用いられていました。
しかし、和銅元年(708年。日本で銅がみつかったことを記念してつけられた年号)日本で最初の流通貨幣として「和同開珎」(http://古銭価値情報.com/wadou_kaichin)が鋳造されると、貨幣を用いた納税の規則などが整えられるようになります。
この貨幣発行を皮切りに、日本では958年までに12個の貨幣が作られました。
それらをまとめて「皇朝十二銭」と呼びます。
『日本書紀』によると、貨幣を使用した最古の記録は683年となっていますが、これは「富本銭」と呼ばれる貨幣ではないか?と言われています。
そうなると「和同開珎」は、日本で最初に作られた貨幣ではなくなってしまうわけなのですが、今のところ「富本銭」については、広く流通していたのか?などの疑問もあるため、日本で始めての流通貨幣は「和同開珎」ということでおちついているようです。
■奈良時代(710年から794年)
710年、藤原京から平城京に遷都されて以降、奈良時代になってからも、760年までは「和同開珎」が貨幣として利用されていました。
少し貨幣の話からはずれますが、708年以降の日本では銅山の開発に力が入れられるようになり、752年にはその銅を用いて作られた、奈良の大仏が完成します。
760年「開基勝宝」(日本で初めての金銭)この大仏には「和同開珎」と同じ、国産の銅が約486.63トン使われているそうです。
そして、奈良時代に鋳造された貨幣は、以下の三つになります。
■760年「万年通宝」(http://古銭価値情報.com/mannen_tuho)(皇朝十二銭)
■760年「開基勝宝」(日本で初めての金銭)
■765年「神功開宝」(http://古銭価値情報.com/jinguu_kaihou)(皇朝十二銭)
■平安時代前期から中期(794年から1160年)
平安時代に日本で発行された貨幣は以下の九つになります。
■796年「隆平永宝」(http://古銭価値情報.com/ryuuhei_eihou)(皇朝十二銭)
■818年「富寿神宝」(http://古銭価値情報.com/huju_shimpou)(皇朝十二銭)
■835年「承和昌宝」(http://古銭価値情報.com/jouwa_syouhou)(皇朝十二銭)
■848年「長年大宝」(http://古銭価値情報.com/chounen_taihou)(皇朝十二銭)
■859年「饒益神宝」(http://古銭価値情報.com/joeki_shinpou)(皇朝十二銭)
■870年「貞観永宝」(http://古銭価値情報.com/jougan_eihou)(皇朝十二銭)
■890年「寛平大宝」(http://古銭価値情報.com/kanpyou_taihou)(皇朝十二銭)
■907年「延喜通宝」(http://古銭価値情報.com/engi_tuho)(皇朝十二銭)
■958年「乾元大宝」(http://古銭価値情報.com/kengen_taihou)(皇朝十二銭)
上の画像ではわかりづらいかもしれませんが、「隆平永宝」(http://古銭価値情報.com/ryuuhei_eihou)以降、銅が不足したため、貨幣の大きさはだんだんと小さくなっていき、粗悪な物になっています。
それに加え、新しい貨幣が発行されるたびに旧貨幣の価値が10分の1になるという政策をとっていたため、貨幣への信用は、だんだんとなくなってしまいます。
その結果として銭離れが起き、日本は再び物品貨幣の時代に逆戻りして、朝廷の財源自体も絹を基本とするようになりました。
また「乾元大宝」(http://古銭価値情報.com/kengen_taihou)が発行される頃には、中国から輸入した宋銭が民間で広く利用されるようにもなっていたため、朝廷は1159年に宋銭輸入禁止令を出すまでになります。
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