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古代中国のユニークな金属貨幣 刀幣・布幣

古代中国のユニークな金属貨幣 刀幣・布幣
2022.06.06

古代中国のユニークな金属貨幣 刀幣・布幣

皆さんこんにちは、ゆきんこです。

貨幣の始まりは宝貝だった!ということはもう紹介したかと思いますが、今回は古代中国の青銅製のお金、刀幣・布幣について紹介したいと思います。

それがこの、刀幣(刀銭・刀貨)と布幣(布銭・布貨)です。

 

刀幣と布幣

大量の刀弊と布幣

 

どうでしょう?ぱっと見ではとてもお金になんて思えないようなユニークな形をしていますよね。

刀幣は名前や見た目からもわかるように、小刀を模して作られた貨幣です。

じゃあ、布幣は布なの?といったら、こちらは鋤のような農具や工具を模して作られた貨幣なんです。

「鎛(ハク)」という農具を示す漢字と同じ音である「布」を当てたので、布弊と呼ばれるようになったという説や、「釿(ちょうな)」の一種である工具が元になったと言われています。

 

ちょうな

ちょうなの一種である工具が元になったとか

 

どうしてこのような形の貨幣ができたのかというと、紀元前8世紀頃の古代中国では、青銅製で価値のある道具そのものが物品貨幣として利用されていたことに由来しているそうです。

それら青銅器は金属の価値を基準とした秤量貨幣として使われていたので、取り扱いを簡単にするため、その形を模倣して小型にし、重さや形を一定にした結果、写真のような貨幣になったというわけです。

 

布幣の種類

空首布

布幣は時代を経るにつれて、本物の農耕具よりも平面的な物になっていきました。

尖っていたり、二股になっていたり、見た目の様々な物がありますが、大きく分けて二つに分類でき、初めの頃に作られていた「空首布」と呼ばれる物は、本物の青銅器のように柄を取りつけられるようになっています。

 

空首布の画像

空首布には青銅器のような柄が

 

平首布

後に作られるようになった「平首布」はより簡略化された、平面的なデザインになっています。

「平首布」には穴が開いている物もあり、ひもを通して束ねて使ったようです。

 

空首布の画像

空首布の穴には紐を通していた

 

刀幣の種類

「反首刀」、「尖首刀」、「方首刀」、「円首刀」の4種類が知られています。一番大きい物は「反首刀」と呼ばれる物で、なんと20センチほどもあります。

 

空首布の画像

一番大きい空首布は20センチ程もある

 

どこで手に入るの?

さて、このかっこよすぎる古代のお金、古銭の専門店でもあまり手に入れることはできません。

また、どの古銭にも言えることですが、わざわざ土を詰めたり、錆びさせたりまでしている、びっくりするほど精巧な偽物も出回っていますから、ネットオークションなどで販売されている物には簡単に手を出さないほうが得策ですよ。

 

古銭も刀幣・布幣までくると、もうほとんど博物館にある遺物のようです。

当時の人々の暮らしを思いながら、手に取ってじっくり眺めてみたいものですね。

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