皇朝十二銭
中でも有名なのが、歴史の教科書にも載っている和同開珎(わどうかいちん)で、日本最古の貨幣であり、古銭の価値は計り知れません。
この時代に皇朝十二銭が作られたのは、貨幣制度を整備するためとも、平城京への遷都の費用を捻出するためとも言われています。
皇朝十二銭はたいへん貴重で歴史的価値があるため、古銭の買取では高値で売買されています。
人気のある皇朝十二銭
乾元大宝(けんげんたいほう)
希少価値 | ★★☆☆☆ | |
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相場価格 | 50,000〜99,999円 | |
時代背景 | 天徳2年 / 958年 / 平安時代 | |
素 材 | 銅、 鉛 |
乾元大宝は皇朝十二銭の最後の通貨で、958年村上天皇のときに鋳造されたものです。
表面には時計回りに、乾元大寳と回読で表記されており、裏面は無紋です。
重さは2.5g程度で、主に銅で作られています。
乾元大宝1枚に対し、旧銭10枚の交換比率が適用されたと考えられています。
しかし鉛が75%以上と品質が非常に低い物が多く、文字が読めない物も少なくありません。
流通範囲も狭かったといわれています。
現在残っている物も品質に差があり、買取価格は数万円から数十万円前後と相場に開きがあります。
承和昌宝(じょうわしょうほう)
希少価値 | ★★★★☆ | |
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相場価格 | 50,000〜99,999円 | |
時代背景 | 承和2年 / 835年 / 平安時代 | |
素 材 | 銅 |
承和昌宝は承和2年に日本で鋳造、発行された銭貨で皇朝十二銭の1つで、日本で初めて元号の称号が使われました。
通説では承和昌宝が以後の銭貨の基準になったとされています。
ですが、このころから品質の悪化や、銭貨自体の大きさが小さくなり、美品で残っているものは少ないといわれています。
相場は一万円から数十万ともいわれ、とても人気の高い古銭のひとつです。
お手持ちの承和昌宝を売買するなら、ぜひ専門家に見てもらいましょう。
神功開宝(じんぐうかいほう・じんこうかいほう)
希少価値 | ★★★☆☆ | |
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相場価格 | 10,000〜49,999円 | |
時代背景 | 天平神護元年 / 765年 / 奈良時代 | |
素 材 | 青銅 |
神功開宝は、765年の奈良時代に鋳造された、日本で3番目の皇朝銭です。
表面には、時計回りに「神功開寳」と書かれており、裏面は無紋です。
万年通宝に替わる通貨として発行され、万年通宝と等価で併用されました。
「神功開寳」の書体には多種多様な物が存在し、それによって古銭としての価値が変わります。
書体の差で最もわかりやすいのは、「功」の「力」の部分が「刀」となっている物があります。
古銭の市場には、1万円未満の物から、数百万円という希少価値を持つ物まで存在し、コレクターも多い古銭になっています。
富寿神宝(ふじゅしんぽう)
希少価値 | ★★★★★ | |
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相場価格 | 50,000〜99,999円 | |
時代背景 | 弘仁9年 / 818年 / 平安時代 | |
素 材 | 銅 |
富寿神宝(富壽神寳)は、弘仁9年に日本で鋳造、発行された銭貨で、皇朝十二銭の5番目にあたる古銭です。
直径23mm前後の円形で、中央には正方形の孔が開いており、表面に時計回りに富壽神寳と表記され、裏面は無紋になります。
重量は3g程度の、銅の鋳造貨になります。
取引価格は数万円から、保存状態などによっては百数十万円になるものもあり、大きな価格差があります。
古銭の買取を依頼する場合は、専門家に鑑定してもらうことが、正しい市場価値で換金できる一番の方法と言えます。
隆平永宝(りゅうへいえいほう)
希少価値 | ★★★★★ | |
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相場価格 | 50,000〜99,999円 | |
時代背景 | 延暦15年 / 796年 / 奈良時代 | |
素 材 | 銅 |
隆平永宝(隆平永寳)は、延暦15年に日本で鋳造、発行された銭貨で、皇朝十二銭の4番目にあたる古銭です。
円形で、中央には正方形の孔が開いています。
表面に時計回りに隆平永寳と表記され、裏面は無紋となります。
保存状態などにより、取引価格は数万円〜十数万円と開きがあります。
銭文(貨幣に記された文字)の書体に微妙な違いなどもあり、買取価格が大きく異なりますので、専門家に鑑定してもらうことで、高額換金も期待できると言えます。
万年通宝(まんねんつうほう)
希少価値 | ★★★★★ | |
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相場価格 | 50,000〜99,999円 | |
時代背景 | 天平宝字4年 / 760年 / 奈良時代 | |
素 材 | 青銅 |
万年通宝は、760年に、日本で2番目に鋳造された皇朝銭です。
50年以上通用していた和同開珎に替わる通貨として、発行された貨幣です。
最初の皇朝銭である和同開珎の10倍の貨幣価値をもって作られましたが、受け入れられず、5年間という、とても短い期間しか鋳造されませんでした。
万年通宝は、他の古銭同様、状態や書体により、その価値が10倍にもなる場合がありますから、もし、お手持ちの万年通宝を売るならば、古銭や硬貨に詳しい専門家に見てもらうことが大切です。
饒益神宝(じょうえきしんぽう・にょうやくしんぽう)
希少価値 | ★★★★★ | |
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相場価格 | 1,000,000円〜 | |
時代背景 | 貞観元年 / 859年 / 平安時代 | |
素 材 | 銅 |
饒益神宝は、貞観元年4月に日本で鋳造・発行された銭貨であり、皇朝十二銭の1つです。
貨幣の表側にのみ時計回りで饒益神寳と記され、裏は無紋です。
饒益を「ジョウエキ」と読めば物が豊かなことを、「ニョウヤク」と読めば仏教語で物を与えることを意味するとされています。
銭文が判読できない質の悪いものがあり、銭文が判読出来るものは貴重です。
皇朝十二銭のうち現存するものが最も少ないので、価値を見極められる専門家に鑑定してもらうのが良いでしょう。
延喜通宝(えんぎつうほう)
希少価値 | ★★☆☆☆ | |
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相場価格 | 10,000〜49,999円 | |
時代背景 | 延喜7年 / 907年 / 平安時代 | |
素 材 | 銅 |
延喜通宝は、寛平大宝の発行から17年後に延喜7年11月に日本で鋳造・発行された銭貨であり、皇朝十二銭の1つです。
貨幣の表側にのみ時計回りで延喜通寳と記され、裏は無紋です。
約50年間鋳造されているため銭貨数は多いです。
しかし、鉛が含まれているため朝廷発行の貨幣の中では質が低く、銭文が判読出来るものは貴重です。
劣化具合による価値の変動も大きいので、高額買取をご希望であれば、古銭の専門家に査定してもらうのがおすすめです。
長年大宝(ちょうねんたいほう)
長年大宝は嘉祥元年に日本で鋳造、発行された銭貨で、皇朝十二銭のうちのひとつです。
直径は20mm前後の円形で、正方形の孔が中央に開いており、文字は時計周りに長年大寳と表記され、裏は無紋です。
長年大寶1枚に対し、旧銭貨10枚の交換比率が設定されていました。
古銭の中でも細分が難しいといわれ、専門家でも判断が難しいとされています。
美品は高価な価格で売買されることもあり、相場は一万五千円から数十万円と振れ幅が大きいため鑑定を求めた方がよいでしょう。
和同開珎(わどうかいちん・わどうかいほう)
希少価値 | ★★★★★ | |
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相場価格 | 10,000〜49,999円 | |
時代背景 | 和銅元年 / 708年 / 奈良時代 | |
素 材 | 銀、 銅 |
和同開珎は、和銅元年8月10日に、日本で鋳造・発行された銭貨であり、日本で最初の流通貨幣と言われ、皇朝十二銭の1番目にあたる古銭です。
時計回りに和同開珎と表記されており、裏は無紋です。
621年に発行された唐の開元通宝を模したもので書体も同じで、1文として通用されました。
保存状態や書体により価格差が大きく数万円〜数百万円にもなります。
模倣品も多いので、高額買取を期待されるのであれば、古銭専門家に鑑定してもらうのが良いでしょう。
寛平大宝(かんぴょうたいほう)
希少価値 | ★★★☆☆ | |
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相場価格 | 50,000〜99,999円 | |
時代背景 | 寛平2 / 890年 / 平安時代 | |
素 材 | 銅 |
寛平大宝は、奈良時代から平安時代にかけて鋳造された皇朝十二銭の中で、10番目に鋳造された銅貨です。
大きさは約19センチと小さめで、時計回りに「寛平大寶」と刻印されています。
この時期になると、改鋳を繰り返してきた銅貨の質は落ち、状態のよい物は少なくなっていますから、現在でも状態のよい寛平大宝は古銭市場で高値で取り引きがされています。
貴重な寛平大宝の換金をお考えの場合、その価値をよく理解している古銭商などで買取をしてもらうことが一番です。
貞観永宝(じょうがんえいほう)
希少価値 | ★★★☆☆ | |
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相場価格 | 100,000〜499,999円 | |
時代背景 | 貞観12年 / 870年 / 平安時代 | |
素 材 | 銅 |
貞観永宝とは、平安時代の日本で鋳造された銅貨で、皇朝十二銭の九つ目となる銭貨です。
皇朝十二銭の銅は長門にある国営銅山からの物を利用していましたが、貞観永宝の鋳造の時期には鉱山から産出されていた銅を農民が雑器に使用したこともあり、銅が不足し、初鋳から2年後の貞観14年には小型化していったという記録が残っています。
ですので、貞観永宝は鋳造時期などによっても相場が変わってきます。
貞観永宝は9番目の皇朝銭としてコレクターから人気がありますので、お売りになる場合には、ぜひ、古銭買取専門店にご相談ください。
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