明治の紙幣
当時の民衆の感情には反発もあったでしょうけれど、紙幣を導入できたということは、それだけ政府の力が強かったのでしょう。
明治時代の紙幣は紙切れでありながら、現在では古銭の価値がとても高く、古銭の取引市場では活発に高値で取引されています。
新国立銀行券(しんこくりつぎんこうけん)などは、保存状態がよければ150,000円以上の価格で古銭の買取がされているほどです。
人気のある明治の紙幣
[甲号兌換銀行券] 裏猪十円(こうごうだかんぎんこうけん うらいのしし10えん)
希少価値 | ★★★★☆ | |
---|---|---|
相場価格 | 50,000〜99,999円 | |
時代背景 | 明治32年 / 1899年 / 明治時代 | |
素 材 | 紙 |
図案:和気清麿と護王神社、裏に猪あり。銀本位制から金本位制への移行に伴い、同党の金や銀と引き換える兌換券が発行されました。そのひとつが裏猪十円で、肖像になっている和気清麻呂は猪によって難事を救われたとの伝説があり、裏面の猪はこの伝説に基づいて作られています。古紙幣としては非常に人気があり通常でも数万円から十万円程度の買取価格になります。極美品などになると数十万円になることもあるので、慎重に鑑定してもらいましょう。
ちなみに私が買取に利用した「ウルトラバイヤープラス」さんは、古銭の知識が豊富な専門の査定員がいるので安心して査定をしてもらえますよ。
[改造兌換銀行券] 分銅五円(かいぞうだかんぎんこうけん ぶんどうごえん)
希少価値 | ★★★★☆ | |
---|---|---|
相場価格 | 100,000〜499,999円 | |
時代背景 | 明治21年 / 1888年 / 明治時代 | |
素 材 | 紙 |
造兌換銀行券・分銅五円は明治17年制定の兌換銀行券条例に基づいて明治18年から発行された「日本銀行兌換銀券」のひとつです。
紙幣と銀貨を交換するために作られたのですが、品質が悪いため改めて作られたのが改造兌換銀行券です。表に菅原道真が刻まれています。
日本の古紙幣の中でも人気があり数十万円で取引されていることが多いでしょう。
また極美品などになると非常な高値も予想されますので、一度専門家に依頼しどれぐらいの価値なのかを確認した方がよいでしょう。
[旧兌換銀行券]大黒1円(きゅうだかんぎんこうけん だいこく1えん )
希少価値 | ★★★☆☆ | |
---|---|---|
相場価格 | 10,000〜49,999円 | |
時代背景 | 明治15年 / 1882年 / 明治時代 | |
素 材 | 紙 |
日本銀行券は、明治15年に発行された、日本で初めての中央銀行による紙幣です。
お札の表面に大黒様が描かれていることから、古銭のコレクターからは「大黒札」とも呼ばれています。
日本銀行券ですから、1円札については現在でも使用可能な紙幣ではあるのですが、古銭としての価値は、その額面をはるかに超えるものです。
意外に買取ってもらう時に高く付く可能性もありますので、もしも日本銀行券の売買をお考えの場合には、古銭買取の専門業者にご相談いただくことをおすすめいたします。
[新国立銀行券]かじや5円(しんこくりつぎんこうけん かじや5えん )
希少価値 | ★★★★☆ | |
---|---|---|
相場価格 | 100,000〜499,999円 | |
時代背景 | 明治11年 / 1878年 / 明治時代 | |
素 材 | 紙 |
アメリカで印刷された旧国立銀行券に変わり、日本で初めて製造・発行された洋式の紙幣です。
明治9年国立銀行の設立が相次ぎ、多額の銀行紙幣が必要となり、アメリカに発注した旧国立銀行5種、合計1500万円では不足を生じることが明らかとなった為、新たに紙幣を製造することになりました。
新国立銀行券は1、2、5、10、20、50、100、500円の8種類が計画されましたが、結果的に1円と5円の2種類が発行されただけでした。
この古札は価値が高く、古銭の買取市場では高価に取引されていますので、いざというときのために、お手持ちの紙幣の保存状態を定期的にチェックしておくと良いでしょう。
[新国立銀行券]水平1円(しんこくりつぎんこうけん すいへい1えん )
希少価値 | ★★★★☆ | |
---|---|---|
相場価格 | 100,000〜499,999円 | |
時代背景 | 明治10年 / 1877年 / 明治時代 | |
素 材 | 紙 |
新国立銀行紙幣とは、日本各地にある国立銀行が発行していた紙幣のうち、洋式印刷の技術を用いて国内で印刷された不換紙幣のことを指します。
額面は1円と5円が存在します。
紙幣の表面には、殖産興業と富国強兵を象徴するモチーフとして、1円には水兵、5円には鍛冶が描かれており、当時の明治政府の施策をよく反映した紙幣と言えます。
新国立銀行紙幣は、価値の高い古札ですので、換金をお考えの際は、切手買取専門店を利用すると良いでしょう。
明治通宝(めいじつうほう )
希少価値 | ★★★★☆ | |
---|---|---|
相場価格 | 50,000〜99,999円 | |
時代背景 | 明治5年 / 1872年 / 明治時代 | |
素 材 | 紙 |
明治通宝は、明治政府によって発行された紙幣です。
この紙幣の印刷は、当時最先端の印刷技術を用いてドイツで行なわれたため、ゲルマン札とも呼ばれています。
明治通宝には、10銭から100円まで9種類の額面がしますが、100円札と50円札に限っては、いまだ古銭市場に出回ったことがなく、その価値は数千万円にもなると予想されています。
貴重な明治通宝ですので、換金する際には古銭買取の専門業者に査定依頼をだして、正確な価値情報を確かめましょう。
[改造紙幣]神功皇后1円(かいぞうしへい じんこうこうごう1えん)
希少価値 | ★★★★☆ | |
---|---|---|
相場価格 | 50,000〜99,999円 | |
時代背景 | 明治14年 / 明治時代 / 明治時代 | |
素 材 | 紙 |
改造紙幣とは、明治政府により発行された政府紙幣です。
額面1円以上の紙幣には神功皇后が描かれており、日本で最初の肖像画入りの紙幣としても有名です。
また、この紙幣以前に流通していた明治通宝という紙幣には偽札が横行するなどの問題が起きたため、この紙幣にはさまざまな偽札防止対策が施されています。
改造紙幣は現在では通用しないお金ですが、価値の高い古札になりますので、古銭買取業者を利用し換金することをおすすめいたします。
おすすめ記事